NSW州における自発的幇助自死

この情報は死および死ぬことについて説明するものです。文化的および言語的に多様なコミュニティの自発的幇助自死に関する情報を求めている方々を対象としています。日本語での情報はNSW州保健省ウェブサイト でご覧いただけると共に通訳の支援もご利用いただけます。

自発的幇助自死は、一部の方々やご家族にとって敏感で慎重に扱うべき話題かもしれません。もし自発的幇助自死があなたの価値観および信条と一致し、正しい選択である場合、決断するために愛する方や周囲の方と相談されても良いでしょう。

Last updated: 24 November 2023
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​自発的幇助自死とは?

自発的幇助自死とは、一部の人は死ぬために医療的な支援を医師に求めることができるという意味です。

すべての人を対象としていません - 基準を満たすことが必要で、資格のあるすべての人がそれを選択するわけではありません。本人の選択によります。選択した時と場所で死をもたらす薬剤を服用するか、または投与してもらいます。

認定され、特別研修を受けた医師のみが薬剤を投与できます。

どのような人が自発的幇助自死を利用できるのですか?

自発的幇助自死の選択を希望する人は、以下を満たす必要があります。

  • 18歳以上であること。17歳以下の児童は対象外です
  • オーストラリアの市民権または永住権保有者、または継続して3年間以上オーストラリア在住していること
  • 12カ月以上、NSW州に在住していること
  • 6カ月以内に死に至る病気、または神経変性疾患(中枢神経系細胞の機能障害または死滅)の場合、12カ月以内に死をもたらす病気を患っていること
  • 激しい痛みを引き起こす病気を患っていること。この痛みは、身体的、心理的、社会的または精神的な場合があります。医師は、痛みの度合いを理解するために本人と話し、疼痛管理に役立つ利用可能な選択肢について説明します。
  • プロセス全体を通して、自分自身で決断することができ、伝えることができること
  • 自発的幇助自死を望んでいること。「自発的」とは、それがあなた自身の選択でなければならないという意味です。

精神疾患や障害があるというだけでは、資格がある理由になりません。しかし、上記のすべての基準を満たし、障害または精神疾患がある場合(重要なことは、本人が自分で決断でき、伝えることができる必要があります)、自発的幇助自死を利用できます。

どうすれば自発的幇助自死を利用できますか?

NSW州では、従うべき法的ステップがあります。ほとんどのステップは、本人が自分のペースで進めることができます。

自発的幇助自死について、医師に尋ねることから始めてください。たいていの場合、その医師は本人の病気の医療ケアをされている治療チームの医師です。

NSW州では、一部の医師のみ自発的幇助自死を提供できます。あなたの医師が自発的幇助自死を行わないと言われた場合は、NSW Voluntary Assisted Dying Care Navigator Service(NSW州自発的幇助自死ケアナビゲーターサービス)(詳細は、以下参照のこと)にご連絡いただけます。ケアナビゲーターサービスは医師を探すお手伝いをして、質問に回答いたします。

日本語のサポートが必要な方は、131 450の翻訳通訳サービス(TIS National)にお電話の上、1300 802 133のNSW Voluntary Assisted Dying Care Navigator Service(NSW州自発的幇助自死ケアナビゲーターサービス)を要請してください。

家族、友人および介護者の役割

中には、死と死ぬことについて、家族と一緒に決断することを選択される場合もあるでしょう。

自発的幇助自死を選択したいとお考えの場合には、愛する方とそのような会話を交わされると良いかもしれません。

あなたの健康上の判断を通常誰かが助けている、またはあなたに代わって医師に相談している場合には、それは重要なことです。

あなたが医師に自発的幇助自死について相談される際に、愛される方が傍にいることはできますが、法律には以下の重要な規則が定められています。

  • 死ぬための医療的支援を依頼できるのは、本人のみです。
  • あなたに代わって、誰も自発的幇助自死を依頼することはできません。
  • 誰も、あなたに自発的幇助自死を依頼させることはできません。

法律では、ステップと安全措置に従う必要があると規定しています。これによって、他の人によってあなたが自発的幇助自死を選択するように圧力をかけられることがないようにします。また間違いなく、それがあなたの選択であることを確認するためです。

ご家族の中にも、死ぬために医療的支援を求めるというあなたの選択を理解し難い人がいる場合があるでしょう。あなたに反対するかもしれません。しかし、あなたが希望し、また資格の要件を満たす場合、彼らは自発的幇助自死の利用を止めさせることはできません。

人によって異なる見解があるかもしれません。信頼できる人に相談することが重要です。

その他知っておくべきこと

  • あなたはいつでも自発的幇助自死を中止または中断することができます。理由を説明する必要はありません。
  • たとえ薬剤を処方されていたり、受け取っていたりしても、それを服用する必要はありません。
  • 薬剤を服用または投与の最終決定をするまでに何日、何週間、何カ月もかかる場合がありますが、それは問題ありません。
  • あなたは愛する人に囲まれて自宅で薬剤を服用することができます。病院や高齢者介護施設など別の場所で薬剤を服用する必要がある場合も、愛する人が一緒にいることができます。NSW州外で薬剤を服用することはできません。
  • 自発的幇助自死を支援する医師および/または薬剤師は保存方法など薬剤について詳しい情報を提供できます。薬剤を安全に保管するための規則があります。
  • 医師にはあなたのプライバシーを保護する義務と守秘義務があります。これには自発的幇助自死についてのあなたとのすべての話し合いが含まれます。あなたの許可がない限り、医師はあなたのご家族、友人あるいは介護者にあなたの決断について話すことはできません。
  • 遠隔地患者通院・宿泊支援スキーム は、通院にかかる費用および宿泊費に対して経済的な支援を提供する制度で、NSW州の地方都市または僻地にお住まいの場合にご利用いただけます。
  • 自発的幇助自死と自殺とは異なります。NSW州の法律では、死ぬための医療的支援を求めることは自殺ではありません
  • 死亡証明書には、死因は自発的幇助自死として記載されません。

終末期のケア

あなたと医師は、将来へ向けたケアについてのあなたのニーズ、希望、好みを一緒に話し合って協力します。これには人生の終わりにはどのような選択肢があるかを理解することも含まれます。

NSW州の医療制度は、あなたがどのような選択をしても対応します。

自発的幇助自死を選ばれた場合にも、緩和ケアなど必要なその他の介護を利用することができます。

緩和ケアについてもっと知る:緩和ケア

NSW州自発的幇助自死ケアナビゲーターサービス

ケアナビゲーターサービスは、患者およびご家族を含めてどなたでもご利用いただけます。

自発的幇助自死についての質問に回答し、必要に応じて医師を探すお手伝いをします。プロセスのどの段階でもご利用いただけます。

ケアナビゲーターサービスの支援担当者と話すことをご希望の場合:

月曜日から金曜日の8:30amから4:30pmまで、1300 802 133までお電話ください(祝日を除く)

Eメール:NSLHD-VADCareNavigator@health.nsw.gov.au

自発的幇助自死を利用するために通訳が必要です。どうすれば良いですか?

自発的幇助自死を利用するプロセスを開始するために、英語以外の言語で話すことを好まれる場合は通訳をご利用いただけます。

通訳が必要な場合は、医師にお伝えください。医師が通訳を手配できます。無料です。

特別研修を受けた特定の人のみ、自発的幇助自死に関して通訳できます。

特別研修を受けていないご家族の一員、友人、介護者または連絡担当者は通訳にはなれません。それはNSW州の法律で定められているからです。

精神衛生のサポート

死および自発的幇助自死について話すことは難しく、悲しいことです。サポートが必要な場合は、以下の無料サービスまでお電話ください。

  • Transcultural Mental Health Line(異文化メンタルヘルスライン)電話:1800 648 911 ー 月曜日から金曜日 9amから4.30pmまで。日本文化を理解できる臨床医と日本語でお話しいただけます。
  • Lifeline (ライフライン)電話: 13 11 14 ー 24時間利用可能な危機電話サポート
  • Beyond Blue(ビヨンドブルー) 電話:1300 22 4636 ー 24時間利用可能な危機電話サポート
  • Mental Health Line (メンタルヘルスライン) 電話: 1800 011 511 ー 24時間、NSW州保健省メンタルヘルスサービスへお繋ぎします。

さらなる詳細は

Current as at: Friday 24 November 2023